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【実践ワーク】チームの効率と心理的安全性を高める運用ルール策定ワークショップ

Tags: チームワークショップ, 運用ルール, 心理的安全性, チームビルディング, コミュニケーション

はじめに

チームで円滑に協働し、最大限のパフォーマンスを発揮するためには、メンバー間での共通理解と行動指針が不可欠です。しかし、多くの場合、これらの「運用ルール」は暗黙知として存在するか、あるいは全く定義されていません。その結果、コミュニケーションに齟齬が生じたり、非効率なプロセスが発生したり、さらにはチームの心理的安全性が損なわれる可能性もあります。

本記事では、チームメンバー全員が参加し、具体的な運用ルールを共同で策定するための実践的なワークショップ手法をご紹介します。このワークショップを通じて、チームの効率性を高め、より安心して意見を表明できる心理的に安全な環境を育むことを目指します。

チーム運用ルール策定ワークショップの目的と期待される効果

このワークショップの主な目的は、チームの現状の課題を共有し、目指すべき理想像を描き、その理想を実現するための具体的な行動としての「運用ルール」を、チーム全員で主体的に定義することです。

期待される効果は以下の通りです。

ワークショップの準備

ワークショップを効果的に行うためには、事前の準備が重要です。

ワークショップの手順

ここでは、オンラインホワイトボードツールを使用することを想定した一般的な手順をご紹介します。

ステップ1: チェックインと目的の共有(10分)

ステップ2: 現状の課題と理想の状態の共有(30分)

ステップ3: 必要なルールのアイデア発想(40分)

ステップ4: ルール案の検討・分類・構造化(40分)

ステEP5: ルールの合意形成と決定(40分)

ステップ6: ルールの明文化と共有(10分)

ステップ7: 運用と定期的な見直し(継続)

ワークショップを成功させるためのポイント

具体的なシナリオ例:オンラインチームでのコミュニケーションルール策定

例えば、フルリモートのソフトウェア開発チームで、「チャットでの情報伝達漏れが多い」「緊急度の判断が難しい」といった課題が挙がっている場合を想定します。

ワークショップでの検討例:

このようなプロセスを経て、チーム固有の具体的なコミュニケーションルールが定義され、運用の改善に繋がります。

まとめ

チームの運用ルールをメンバー全員で策定するワークショップは、単に規則を作るだけでなく、チームの現状を内省し、理想像を共有し、主体的にチーム文化を創り上げる貴重な機会となります。このプロセスを通じて、チームの効率は向上し、何よりもメンバーがお互いを尊重し、安心して協力し合える心理的に安全な環境が育まれます。

ぜひ、本記事でご紹介した手順やポイントを参考に、皆さんのチームでも運用ルール策定ワークショップを実践してみてください。継続的な見直しを行いながら、自チームにとって最適な働き方を見つけていくことが、持続的なチームの成長に繋がります。